キーラ・ナイトレイ、マイケル&ヴィゴ『危険なメソッド』キャストの完璧な三角関係
(Photo:cinemacafe.net)
フロイトとユング、そして2人にとって“運命の女”とも言える存在の美女・ザビーナ。心理学界最大のスキャンダルと呼びたい秘密の三角関係については、前回のコラムでご紹介しましたが、作品を面白くしているのは、キャスティングの妙によるところも大いにあります。
常に思い悩んだ表情を見せるユングには、マイケル・ファスベンダー。これまで『ジェーン・エア』や『SHAME−シェイム−』などで、気品を感じさせながらも、様々な種類の苦悩を演じてきた彼ですから、今回は適役中の適役と言えるでしょう。デヴィッド・クローネンバーグをして「マイケルは贈り物だと思った。髭とメガネを付けると、昔の写真で見たことがあるような気がしてくる誰かを、僕たちは必要としていたからだ。それに彼の身のこなしや言葉遣い。マイケルは本当に素晴らしい、美しくも繊細な演技。
マイケルのもつ幅を人々に気づいてほしいんだ」と大絶賛しています。
面白いのはフロイトにはヴィゴ・モーテンセンという配役。クローネンバーグとは『ヒストリー・オブ・バイオレンス』、『イースタン・プロミス』と立て続けに組んでいるいわば監督のお気に入り。