思わず「食べたい!」「作ってみたい!」 目にも美味しい『シェフ!』の“幸せ”料理
(Photo:cinemacafe.net)
美味しい料理は人を笑顔にする。フランスの名優ジャン・レノ主演の映画『シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』も、観た人を笑顔にしてくれるフレンチ・コメディだ。20年間、三つ星を守り抜いてきたけれど新メニューが浮かばないベテランシェフのアレクサンドル(ジャン・レノ)と、腕は一流なのにチャンスを掴めずにいる若手シェフのジャッキー(ミカエル・ユーン)。この2人を中心にフレンチ・レストランの厨房や彼らをとりまく人々の人間ドラマが描かれる。
毎年、数多くの映画が作られているが、レストランの舞台裏や料理ができるまでをリアルに描いた映画は限られている。例えば、ニューヨークに実在するレストラン「ジジーノ」を舞台にした痛快サスペンス『ディナー・ラッシュ』、アメリカの食文化に革命をもたらした料理家ジュリア・チャイルドを題材にした『ジュリー&ジュリア』、世界一予約の取れないレストラン「エル・ブリ」の厨房にカメラが入ったドキュメンタリー『エル・ブリの秘密世界一予約のとれないレストラン』などがあるが、それらに共通するのは、レストランの厨房やキッチンがリアルに描かれていること、ため息がでそうなほど料理が美味しそうなこと、そして料理の背景にしっかりとドラマがあることだろう。