映画『ハーブ&ドロシー』出演の現代アーティスト、リチャード・タトルの個展を開催
(Photo:cinemacafe.net)
4月26日(金)よりリチャード・タトル個展「The Place in the Window」が小山登美夫ギャラリー京都で6月1日(土)まで開かれる。リチャード・タトルは現代において最も重要なアーティストのひとりで、現在公開中の映画『ハーブ&ドロシーふたりからの贈りもの』(監督:佐々木芽生)にも出演している。
タトルは、1960年半ばから現在に至るまで、半世紀にわたるその長いキャリアにおいて、非常に多様であり、分類すら飛び越えた作品群を発表し続けてきた。彫刻、ペインティング、ドローイング、コラージュ、インスタレーション、そして言語や詩、これらの間にある領域から生み出されるその作品に共通しているのは、何にも規定されず、属さない自律性と独立性。
作品自体のもつライン、フォルム、質感、色、ボリュームが構築するのは、既存の表象・認識システムの外にある、いきいきとして詩的な、オルタナティブな視覚言語であり、その空間的な展開による豊かな知覚的効果だ。使われているのはきわめてありふれた、あるいは壊れやすい紙や木片、ワイヤーや金属片などの素材だが、それが直截でありはかなげであればあるほど、作品はより神秘性や驚きに満ちあふれるよう。