【シネマモード】肝の据わった金髪美人妻に脱帽!? ゴージャスな人生から転落まで
(Photo:cinemacafe.net)
カメラの前で、満面の笑みをたたえてポーズをとっている派手なファッションの金髪美女。彼女はジャッキー・シーゲル。元ミセス・フロリダです。その横にいる老人は、彼女の夫。彼が「ウォルマートのお客さん」と呼ぶ、いわゆる一般庶民にリゾートマンションの共同所有権=タイムシェア権を売る(売りつける?)ビジネスで、無一文から大富豪に成りあがったアメリカン・ドリームの体現者、デヴィッド・シーゲルです。
2人のポートレイトは、いかにも成金的な香りを漂わせています。お金持ちの老人と、玉の輿に乗った年の離れた若い妻。センスが良いとは言えないけれど、お金はあることがよく分かるファッションに身を包んだ美しい妻は、夫にとってステイタスシンボルでもあるわけで、あまりにも分かりやすすぎる2人です。
当時の彼らは、全米でわずか1%しかいないという富裕層に属していました。監督が初めて会ったとき、2人はフロリダに総工費100億円、約8,500平米のアメリカ最大の個人宅を建設中。当時、夫婦の総資産は1,800億円。ところが、2008年のリーマンショックに端を発した財政危機により、数週間で1,200億円の借金を抱える身となり、もうちょっとでできあがる新居も売るはめになったのです。