【シネマVOYAGE】NY街中を“音楽”が彩る! 『はじまりのうた』をなぞる旅へ
(Photo:cinemacafe.net)
あてもなくひとり街を歩きたくなるときって、どんな時だろう──。自分が抱えている問題の答えを見つけたいとき、日々の忙しさから逃れてほっとひと息入れたいとき、仕事のアイデアを求めているとき、恋に傷ついてしまったとき…などさまざまですが、そこに素敵な音楽、その時の自分にあう音楽があれば、ありふれた街の景色が一瞬にして自分だけの空間と化す。それは言ってみればとても小さなひとり旅でもあります。
ニューヨークの街が舞台の映画『はじまりのうた』にも小さな旅はたくさん描かれていて、その旅の途中で出会ったのは、恋人デイヴの浮気が発覚して家を飛び出したシンガーソングライターのグレタ(キーラ・ナイトレイ)と落ち目の音楽プロデューサーのダン(マーク・ラファロ)。ライブハウスで偶然グレタの弾き語りを聴き彼女の才能に惹かれたダンは、一緒にアルバムを作ろうと声をかけ、そこから物語が始まります。ただ、無名のミュージシャンと会社をクビになったプロデューサーにアルバム制作の予算があるはずもなく、彼らはニューヨークの街中でレコーディングをすることを思いつくんです。
こだわったのはそのロケ場所。