【シネマ羅針盤】映画のネタバレ、どこまでOK?“衝撃結末”『セッション』公開
(Photo:cinemacafe.net)
第87回アカデミー賞で3冠に輝いた『セッション』が4月19日(土)に日本公開される。鬼教師を演じ、助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズの殺気立つ怪演以上に話題を集めているのが、その衝撃的な結末!ここ数年では、最高レベルのネタバレ厳禁作なのだ。
シモンズ演じる音楽教師が、名門音大に入学した青年をバンドにスカウトし、罵声やワナも辞さない狂気のレッスンを強いる。「偉大な音楽家になる」という究極のゴールを目指す師弟関係の行方は?本作に関しては、観客の予想を華麗に覆すエンディングであるとだけ記しておくが、本題は「映画のネタバレ、どこまでOK?」というお話。ネット上の掲示板に加えて、現在では急速に浸透したSNSによるネタバレが悩ましい問題になっている。
配慮に欠けたネタバレがあふれる一方で、ネタバレに過敏な人ほど、実は必要以上の情報にアクセスする傾向もあり、ときに「どっちもどっち」な状況を生んでいるのも事実。映画選びの際、作品の公式サイトや専門メディアから“情報”を得るならまだしも、すでに観たファンの“感想”に頼ろうとすると、結果的にネタバレに遭遇する危険度も増してしまう。こんなご時世こそ情報との距離感と、自分好みの映画を見極める感性が求められる。
結局、ネタバレの明確な線引きに答えは出ないままだが、現在は映画を紹介する際の「情報量のさじ加減」も非常に難しく、宣伝担当者や映画ライターはジレンマを抱えている。あまりにも踏み込んだ情報は「ネタバレだ」と批判されてしまうし、かといって批判を恐れて情報を小出しにすると、よほどの話題作でなければ、映画ファンに対する訴求力が単純に薄まってしまい、作品そのものが認知されぬまま…なんて事態を招いてしまうのだ。
最後に“ネタバレ厳禁”の王道作品と、21世紀に公開された要注意作品をピックアップ。王道作品に関しては、もはやネタバレそのものが“ネタ”として別の映画やドラマで扱われることも多々あるが、それでも「見たことないし、結末も知らない」と言う人は予備知識なしで見てもらえれば。近年ではデヴィッド・フィンチャー、クリストファー・ノーランらが“ネタバレ要注意”監督として位置づけられ、ファンの期待に応えたり、応えなかったりしている。
【王道のネタバレ厳禁作品】
『猿の惑星』
『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』
『ユージュアル・サスペクツ』
『シックス・センス』
『ファイト・クラブ』
【近年のネタバレ要注意作品】
『アザーズ』(アレハンドロ・アメナーバル監督)
『オールド・ボーイ』(パク・チャヌク監督)
『プレステージ』(クリストファー・ノーラン監督)
『シャッター アイランド』(マーティン・スコセッシ監督)
『ゴーンガール』(デヴィッド・フィンチャー監督)
(text:Ryo Uchida)
■関連作品:
セッション 2015年4月17日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開
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