【シネマモード】ウディ・アレンが仕掛ける“マジック”は1920年代ファッション?
(Photo:cinemacafe.net)
ファンにはたまらない、ウディ・アレンの最新作『マジック・イン・ムーンライト』。すでにご覧になったでしょうか。監督自身がお気に入りの、占い師(女)と魔法や超能力など一切信じないリアリストの魔術師(男)が主人公。互いの真意や手の内を探ろうと化かし合いを展開するうち、相手が気になり始めて…という粋な物語です。
この世に、騙される喜びがあるのなら、マジックはその最たるもの。合理的な考えや、現実主義にばかり走っていては、喜びも恋も愛も逃してしまうよという、映画作家らしいロマンティックなメッセージが素敵。恋に落ちる才能があるとしたら、いい意味で“騙されやすい”(この人を好きだと思い込める才能も含めて)ことと無関係ではなさそうですし。
ここ数作は現代を舞台にした作品が続いていましたが、本作の舞台は1928年の南フランス。
場所もオシャレなら、登場するファッションもオシャレ。ヒロインのソフィを演じるエマ・ストーンのマジカルな七変化が観ていて楽しいのです。
1920年代といえば、特にヨーロッパではロマンティックでゴージャスな女性ファッションが主流の時代。文学、映画で分かりやすい代表作といえば、『グレート・ギャツビー』の時代です。