【特別映像】紛争孤児の少年の力強いダンスが心揺さぶる『あの日の声を探して』
(Photo:cinemacafe.net)
『アーティスト』のミシェル・アザナヴィシウス監督が、“いま”だからこそ描く映画『あの日の声を探して』。本作の舞台となったチェチェン紛争を描くにあたり、主人公の“声を失った”少年・ハジを演じたのは、オーディションで選ばれたチェチェン出身の10歳のアブドゥル・カリム。このほど、映画を観た者ならば誰もがその魂を揺さぶられる、彼の力強いダンスシーンがシネマカフェに到着した。
いまこの瞬間も世界のどこかで起きている戦争と、多くのものを失った者たちの悲しみや苦しみを、子どもの目線から見事に描くミシェル監督の渾身の一作といえる本作。アカデミー賞「助演女優賞」ノミネート、カンヌ国際映画祭「主演女優賞」受賞のベレニス・ベジョがミシェル監督と再タッグ、『アメリカン・ビューティー』などでアカデミー賞ノミネートのアネット・ベニングという実力派女優が揃う中、アブドゥル・カリムは目の前で両親を亡くし、失意の中で声までも失いながらも、生きることは決してあきらめないチェチェンの少年を感情豊かに堂々と演じきっている。
このほど、少年ハジが見せる圧巻のダンスシーンの本編映像が到着。両親を亡くし、姉とも乳飲み子の弟とも離ればなれになり、ひとり彷徨う少年ハジに手を差し伸べた、EU職員の女性キャロル(ベレニス・ベジョ)。最初は心を閉ざしていたハジは、キャロルと暮らしを共にしていくうちに、少しずつ心を開いていく。
あるとき、キャロルが忘れ物に気づき自宅に戻ろうとすると、そこにはハジが「ビージーズ」の「You Should Be Dancing」をかけながら、ひとり、力強く踊る姿が。キャロルは何も言わず、そんな彼を見守っている。
チェチェン民族は幼いころから皆、踊りに親しんでいる民族であり、踊りは過酷な状況下で救いの術となるもの。ハジにとってこの踊りこそが、自分の感情を解き放つ瞬間であり、その姿は生命のきらめきと力強さを感じさせ、見る者の心を揺さぶっていく。
ミシェル監督はこのシーンについて、「トラウマを受けた子どもたちが、自分で表現方法を生み出していくということはとても大事。ハジにとってそれはダンスだった。こういった子たちがアーティストや芸術家になることも多い。そのステップが描かれる重要なシーンです。
また、彼が踊るのはチェチェンの民族舞踊なのですが、僕はチェチェン人なのだという意思も感じさせるシーンとなっています」と語っている。一方、ハジを演じたアブドゥルは、チェチェン生まれではあるが、実はダンスは初めての体験だったそう。幼い彼にとってはダンスの練習が大変だったことが、撮影で最も記憶に残っていると明かしている。とても初挑戦とは思えない、キレキレのダンスで自分の思いを雄弁に語るシーンを、まずはこちらからご覧あれ。
『あの日の声を探して』は全国にて公開中。
(text:cinemacafe.net)
■関連作品:
あの日の声を探して 2015年4月24日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開
(C) La Petite Reine / La Classe Américaine / Roger Arpajou
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