【カンヌ国際映画祭】深津絵里、スタンディング・オベーションに「夢のよう」
(Photo:cinemacafe.net)
黒沢清監督の『岸辺の旅』が5月17日夜(現地時間)、第68回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で公式上映され、主演の深津絵里、浅野忠信、黒沢清監督が登場した。
映画は、失踪した夫を待つ妻のもとへ、3年ぶりに夫が帰ってくる。しかし、夫は「俺、死んだよ」と言い、妻と最後に旅をしたいと持ちかける…というストーリー。上映後には5分以上に渡るスタンディング・オベーションを受け、深津さんたちも感無量の面持ちだった。
深夜に行われた上映後の取材では、「撮影中も夢の中のようでしたが、まさに今日も夢の続きの中にいるかのような気持ちになりました。あたたかい拍手でした」(深津さん)、「あんなにたくさん拍手をいただけて嬉しかったです。監督が描いた、愛のかたちが伝わったと思います」(浅野さん)、「上映会場の外でも話しかけられ、あの拍手は本物だと思いました」(黒沢監督)と感激を語った。
フランスでは人気の高い黒沢清作品だが、カンヌでの公式上映は意外にも同部門で審査員賞を受賞した『トウキョウソナタ』以来、7年ぶり。
7年前に上映時には、黒沢監督夫人が日本で入院中ということで、愛妻家で知られる監督は一晩のみで滞在を切り上げるという慌ただしさだった。