2015年6月19日 12:30
【シネマモード】ファッションから読み解く四姉妹の生き方『海街diary』
(Photo:cinemacafe.net)
“今、最も観たい四姉妹”、なのだそうです。人気漫画の映画化である『海街diary』で、鎌倉に暮らす香田家の四姉妹を演じているのが、綾瀬はるか(長女・幸)、長澤まさみ(次女・佳乃)、夏帆(三女・千佳)そして広瀬すず(腹違いの末妹・すず)。確かに、いまを時めく各世代の女優が揃い踏みといった感じです。
自分たちを捨てて家を出た父の死をきっかけに合うことになった腹違いの妹と、3人の姉たちの生活を映し出した本作。是枝裕和監督が描く人間模様は切なくも力強く、大人たちに翻弄されながらも自分の心の声に従って道を歩もうとする娘たちの凛とした姿がとても印象的な秀作。鎌倉を舞台にした物語は、四季折々の自然の風景とともに、四姉妹の心の変化も、まるで自然の一部であるかのように静かに映し出していくのです。
そんな作品で、物語にリアリティを与えているのが、4人の息の合ったやりとり。長女が妹たちを叱り、妹は姉たちに口答えをする。
どこにでもありそうな、小さな口げんかが、彼女たちの関係性を見事に物語っているのですが、これを上手く作用させるには、4人の個性が際立っていなくてはダメ。