Project Ito『ハーモニー』運命の対峙を描くメインビジュアル解禁
(Photo:cinemacafe.net)
夭折の作家・伊藤計劃の小説3作を劇場アニメ化していく一大プロジェクト「Project Itoh」の2作目として11月13日(金)に公開が迫った『ハーモニー』から、キャラクターデザインを務めたredjuice書き下ろしのメインビジュアルが解禁された。
アメリカで発生した暴動をきっかけに世界を戦争と未知のウィルスのるつぼに叩き込んだ「大災禍(ザ・メイルストロム)」。政府は弱体化し、やがて、人間こそ最重要の公共リソースであると位置づける高度発達医療社会=“生府”が立ち上がった。人々は「健康」と「優しさ」を尊ぶ“生命主義”の名の下に、WatchMe(恒常的体内監視システム)を体に埋め込み、あらゆるリスクを遠ざけ美しく管理されることに。人々は自らを優しい牢獄へと閉じ込めたのである。
主人公の霧慧トァンには、友だちがいた。御冷ミァハ。成績優秀でありながら、“生府”の管理を憎悪する少女。
個人用医療薬精製システム<メディケア>を騙せば世界を転覆させることだってできると語り、トァンと零下堂キアンはミァハに心酔していた。「私たちは大人にならないって、一緒に宣言するの」。ミァハの導くままに死を試みる2人。そしてミァハだけが死に、トァンとキアンだけがこの牢獄に取り残された。
13年が経ち、トァンは、善良な市民として暮らすキアンと再会。その食事中に、ある犯行グループによって同時に数千人規模の命を奪う事件が発生。キアンもその犠牲となり、死に際にある言葉を遺した…。犯行声明として発せられた彼らの「宣言」により、世界は「大災禍」以来の恐怖へと叩き落される。
それは、平和に慣れすぎた世界に対しての警告であり、死んだはずのミァハの思想そのものだった。トァンはミァハの息遣いを感じながら、事件の真相を求めて立ち上がる。
原作は伊藤氏の遺作となった2008年刊行の「ハーモニー」。病に伏す伊藤氏が紡いだ高度発達医療社会で繰り広げられる物語は、圧倒的な存在感を帯び、国内外で高い評価を獲得。第40回星雲賞(日本長編部門)および第30回日本SF大賞を受賞し、さらには2010年に英訳版が刊行され、同年のフィリップ・K・ディック記念賞(特別賞)を受賞した。
この度解禁されたメインビジュアルは、redjuice による描き下ろし。左手に御冷ミァハ、右手に霧慧トァン、ふたりの手と手が触れ合う瞬間が描かれている。「健康」と「優しさ」を尊ぶ“生命主義”の名の下に、美しく管理される高度発達医療社会をバックに浮遊する構図は、物語の鍵を握るミァハとトァンの運命の対峙を表現。
先日公開された本予告と合わせて物語の世界観を盛り上げる仕上がりとなっている。
『ハーモニー』は11月13日(金)は全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)
■関連作品:
屍者の帝国 2015年10月2日より全国にて公開
(C) Project Itoh & Toh EnJoe / THE EMPIRE OF CORPSES
ハーモニー 2015年11月13日より全国にて公開
(C) Project Itoh / HARMONY
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