『クリーピー』『貞子vs伽耶子』『ヒメアノ~ル』…今年の日本映画は“何か”が違う!?
まもなく2016年も折り返し地点。思えば、今年の日本映画は、初めから“何か”が違っていた。
「Hey! Say! JUMP」中島裕翔&菅田将暉で「NEWS」加藤シゲアキの小説を映画化した『ピンクとグレー』は、開始62分後にガラリと “世界が変わる仕掛け”が施され、原作を知る人にとっても度肝を抜く展開を行定勲監督が見せつけた。
また、ゴールデンウィーク中、お馴染みの人気アニメやハリウッド大作がありながら、客足が落ちなかった1本といえば、「ZQN」(ゾキュン)とよばれるゾンビ化した人々が次々襲ってくる、日本映画としては異色のパニックホラー『アイアムアヒーロー』。大泉洋主演で花沢健吾のベストセラーコミックを映画化した同作は、ヘタレで情けない主人公がいつ“覚醒するのか”にもハラハラドキドキしながら、スカッとするラストが用意されており、エンターテイメント性も十分。『リング』『呪怨』など、いわゆるジャパニーズ(J)ホラーとは一線を画しながらも、海外の映画祭で絶賛を受けていた。
そんな挑戦的で冒険的な、これまでにない刺激と衝撃を与える日本映画が、近ごろ急増中だ。
まず、日本が世界に誇るJホラーでは、“本家”の二大対決が実現してしまった。