2016年9月12日 13:35
ダニエル・ラドクリフ、初の悪役は「キャリアの通過儀礼」…『グランド・イリュージョン』を語る!
しかし、青い瞳でまっすぐこちらを見つめながら真摯に本作について語る姿からは、大ヒットシリーズにあぐらをかくことなく、役者として高みを目指し続けてきた男の姿が見て取れる。
「イギリス人の悪役になれたことは面白かった」と、キャリア初の悪役としての出演を語るダニエル。彼の言う“イギリス人の悪役”とは、ハリウッドのキャスティングにおいて見られる傾向の一つで、作品を象徴する圧倒的な悪役にイギリス人俳優が起用されることが多いことから来ている。いまなお広く支持を集める名作『レオン』のゲイリー・オールドマンや、最近では『スター・トレック イントゥ・ダークネス』のベネディクト・カンバーバッチなど、イギリス人俳優によって演じられた悪役は、秘めた狂気を巧みに表現する高い演技力で鑑賞者を虜にしてきた。
また、ダニエルは劇中で“親子”として初共演を果たした、『ダークナイト』3部作や『グランドフィナーレ』などで知られる大ベテラン、マイケル・ケインとの共演についても熱く語る。時折、ジェスチャーを交えながら、やや興奮気味に語る姿からは、演技とはまた異なる彼の本心が伺えそうだ。ちなみに本作では、主人公を追い詰める静かな狂気を、親子役の2人のイギリス人俳優がどう演じるのかは見逃せない。