くらし情報『【インタビュー】渡辺謙×吉田修一 作家が産み落とした『怒り』と俳優が受け止め、体現した『怒り』』

2016年9月17日 08:30

【インタビュー】渡辺謙×吉田修一 作家が産み落とした『怒り』と俳優が受け止め、体現した『怒り』

きちんとこの3本のドラマをうねらせながら、2時間の中で深く掘り下げていくって至難の業だよなぁって。
――吉田さんは、執筆されているときは映画になるとは…

吉田:書いている最中は、そんなこと考える余裕はなかったですね。でも、書きあがったときに「李さんはこれをどう読むかな?」ってすごく興味がわいてきて、送ったんです。

渡辺:馬の前にニンジンをぶら下げたようなもんですよ(笑)。

吉田:いま考えると、渡辺さんが、物語の構成を変えて、犯人を追う刑事の役(※映画ではピエール瀧が演じている)を演じるってのも、ありだったかなってふと思ったんですよね。いまとは全く違う映画になるでしょうけど、あの刑事に焦点を当てた物語も面白いだろうなって。でも、李さんは、渡辺さんに洋平をやってもらうと。

――洋平は、千葉の漁港組合で働く男で、妻を亡くして娘の愛子(宮崎あおい)と暮らしている男ですね。
愛子に幸せになってほしいと願う父親ですが、決してキリッと強いタイプではなく…。

吉田:どちらかというと、優柔不断で決められない、弱い男ですよね。渡辺さんが洋平…。『許されざる者』での李さんと渡辺さんの関係性があるからこそなんでしょうが、かなりチャレンジャーだなと(笑)。

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