2016年9月29日 11:31
古舘寛治、筒井真理子との“夫婦”配役で深田監督を絶賛『淵に立つ』
今年5月の第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて審査員賞を受賞した映画『淵に立つ』の試写及び記者会見が9月28日(水)、日本外国特派員協会(東京)にて開催され、深田晃司監督、出演の筒井真理子、古舘寛治が出席した。
同作は、圧倒的な人間描写で“家族”を問い直す衝撃作。郊外で小さな工場を営む夫婦とその一人娘のもとに、ある日、夫の旧い知人だという男がやって来て、奇妙な共同生活が始まる。しかし、やがて男は残酷な爪痕を残して去っていく…。
主演の浅野忠信が、怪しくも魅力的なたたずまいで家族を翻弄する男を熱演。夫婦役では、深田組常連俳優の古舘さんが寡黙な夫役で新境地を見せ、変幻自在な演技が評判の筒井さんは妻の心身の変化を体現した。
『歓待』(2010年)、『ほとりの朔子』(2013年)、『さようなら』(2015年)など話題作を世に出し続ける深田監督は、同作でカンヌ国際映画祭に初参加し、いきなり公式部門にノミネートされ、独創的で優れた作品に贈られる「ある視点」部門の審査員賞を受賞した。
イベントでは試写上映の後、質疑応答が行われた。
通じ合っていない様子が痛々しいとも思える夫婦を演じるうえでどう役作りをしたのかが話題になると、筒井さんは、「古館さんとは、劇団育ちという話しやすさもありました。