くらし情報『【シネマVOYAGE】『レッドタートル』男と女の物語はシンプルで深い セリフなしの“心の旅”へ』

2016年10月3日 19:30

【シネマVOYAGE】『レッドタートル』男と女の物語はシンプルで深い セリフなしの“心の旅”へ

ある意味、想像力を試される映画でもあります。男が何を考えているのか、どうしたいのか。女の行動の背景にはどんな心情が込められているのか。きっとこうだな、ああだなと探りながら、男と女と一緒に“心の旅”をしているようでもあって、面白い。

ただ、世界感に入り込むコツが少しだけ必要かもしれません。というのは、人気漫画やベストセラー小説の映画化のように映画を観る前にある程度どんな話なのかを知っていたり、作品について説明してもらうことに慣れてしまっていると、この手の作品は戸惑うかもしれない…。でも、セリフがないからこそ男と女が何を考えているのか知りたくて作品に入り込むことができる、美しい映像に集中することができる。実はとても贅沢な映画、心で感じる映画。
セリフと説明に“頼らない”、自分で“考える”という意識があれば、すうっと『レッドタートル』の世界に入り込めるのではないかと。

無人島にたどり着いた男がどう生きていくのか、旅の先にある人生の物語であり、同時に誰かを好きになることに理由などないことを問いかける、愛についての物語でもあります。見方によっては「人魚姫」の一部をモチーフにしているとも捉えられます(人魚姫を思い出したら、若き日のトム・ハンクス主演の『スプラッシュ』も思い出しました!)。

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