2017年2月27日 17:15
第89回アカデミー賞ふり返り…若き才能にチャンス与えるハリウッド
第89回アカデミー賞は前代未聞、空前絶後(笑)のハプニングで幕を閉じた。作品に輝いたのは大本命『ラ・ラ・ランド』ではなく、対抗馬の『ムーンライト』。夢を追う尊さを描いた『ラ・ラ・ランド』にとって、受賞の喜びはまさに“夢の瞬間”でしかなかった。
まずは本年度のアカデミー賞をけん引した両雄の受賞結果をまとめておこう。
『ムーンライト』は作品賞、脚色賞、助演男優賞(マハーシャラ・アリ)の3部門で栄冠。一方、史上最多タイとなる13部門14ノミネートに挙がっていた『ラ・ラ・ランド』は、監督賞(デイミアン・チャゼル)、主演女優賞(エマ・ストーン)、撮影賞、美術賞、作曲賞、歌曲賞の合計6部門に輝き、本年度の最多部門受賞を果たした。
■ブラッド・ピットの制作会社がまた作品賞!
受賞発表後、早速話題になっているのが本作を製作した「プランBエンターテインメント」の快挙だ。映画ファンにはおなじみだが、あのブラッド・ピットが所有する映画制作会社で、過去に『ディパーテッド』(マーティン・スコセッシ監督)、『それでも夜は明ける』(スティーヴ・マックイーン監督)がアカデミー賞作品賞に輝く実績を誇っているのだ。