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【インタビュー】中条あやみ×健太郎 カッコいい大人へ――勝負の20代前進あるのみ

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【インタビュー】中条あやみ×健太郎 カッコいい大人へ――勝負の20代前進あるのみ

ドラマで、CMで、彼らを目にする機会が増えてきた。共にモデルとして芸能界に足を踏み入れ、ここ数年で俳優業にも進出し、次々と話題作に出演し、若い層を中心に人気を集め、“ネクストブレイク”が期待されるところも同じ。ちなみに学年は違えど生まれた年も共に1997年で今年、節目の二十歳を迎える中条あやみと健太郎。

そんなスタイリッシュな美女&イケメンが、都会のど真ん中…ではなく、まさかの福井のど田舎(失礼!)で、熱血青春部活映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』のさなかに、“一方的”にして熱烈な恋を繰り広げる!

映画はタイトルそのまま、福井県の高校のチアリーダー部が、日本はおろか、全米大会をも制覇した実話を映画化。中条さんは、素人集団のチアダンス部の中にあって、唯一の経験者で、部長を務める優等生・彩乃を、健太郎さんはそんな彼女が頑張る姿を見て恋に落ち、フラれてもフラれてもアタックを続ける同級生・矢代を演じている。

この取材の日、2人は撮影以来の再会を果たしたというのだが、明るくにこやかに話しつつも、どこか微妙な距離が…?

中条:久しぶりに会ったら声が低くなった気がするんだけど、変わった?

健太郎:声変わり(笑)?いやいや!

――まずはご自身の役柄について、どんな印象を持ち、どのようにアプローチしていったかを教えてください。

中条:部長で、ダンスも勉強もできる完璧な役。いやいや、私は踊りもできないしみんなをまとめるのも得意じゃない性格なので、どうやって彩乃になっていこうか? と悩みました。
撮影前からダンスの練習があったので、自分から声を出したりして、部長になれるようにと…。みんなが、私が話をしようとすると「ほら、部長が何か言うみたいだよ」という感じで(笑)、周りに助けてもらいましたね。

――普段から、グループの中で先頭に立ってみんなを引っ張るようなタイプでは…?

中条:ないですね。わりといつも下っ端…(笑)?よく“末っ子キャラ”って言われますし、実際に末っ子なんです。みんなの後を付いて行くようなことが多いんですよ。

――彩乃も本来の性格としては、決してみんなをグイグイ引っ張るタイプではないと思います。

中条:そうなんですよね。だから私も、彩乃と一緒に悩みながら成長していったと思います。
自分がみんなの“鏡”でないといけないし、頑張っている姿を見せないと、みんなが付いてきてくれない。そこはすごくリアルだったと思います。

――健太郎さんが演じた矢代は彩乃の前に現れ、告白しては、フラれるという…。そもそも、最初に見たとき、多くのファンが「え?これ健太郎?」と驚くかと…。

健太郎:見た目がオタクっぽい感じの役は初めての経験で、とにかく楽しかったです。見た目は気持ち悪いんだけど、やっていることは意外と男らしくて、ずっと一途に彩乃を想い、その気持ちを伝え続け…って、それも受け取りかたによっては気持ち悪いのかもしれないですが(苦笑)。難しかったけど、演じていて面白かったです。

――あのビジュアルはどういう経緯で?

健太郎:衣装合わせを2回しました。
1回目に用意してもらった衣装では監督はじめスタッフの皆さんが納得いくものではなく何をしても監督が「ダメ!」「ダメ」って…(苦笑)。後日、仕切り直し2回目もズボンを上げたり、白ソックスを履いたり、メガネを何種類も変えたりして、ダサさの限りを試した最終形態が、あの衣装と“センター分け”です(笑)。
――物語はあくまでもチアダンス部の面々の成長がメインで、矢代の告白シーンはその間にピンポイントで登場する形でしたが、いかがでしたか?

中条:告白シーンは毎回、季節が違うんですけど、撮影は1日で全部、撮っちゃったんですよ。だからどう変化をつけるのかが大事でした。彩乃の心情も徐々に変化していくので…。

健太郎:1回目は「何、こいつ…?」って感じ(笑)。2回目は、認識はできているけれど、やっぱり「何こいつ?」ですよね。だんだん、矢代という存在を意識し始めるけれど…。


中条:私、「ストーカー?」って言われて、矢代さんがカクンってこけるところメッチャ好き(笑)!

――見ている側も、最初は「何?この気持ち悪い男は…」って反応かもしれませんが、2回目、3回目と彩乃の心が揺れ動いてるのが見えて、それにつられてつい、矢代にも感情移入しちゃう(笑)。そういう意味で、彩乃のリアクションはすごく大事だし、実はすごく難しいシーンなのかもしれません。

中条:そうなんですよね。どこまで「好き」なのか?どれくらい「気持ち悪い」と思ってるのか(笑)?たとえ気持ちが動いても「でも部活があるから…」という思いもあって、調整が難しかったです。私も試写で見ながら、自分が出てるのに「(彩乃に)行け!行っちゃえよ!」って思っちゃいました(笑)。

――矢代のような熱烈な告白攻勢はアリですか?そもそも、健太郎さんは、好きになったら自分からアプローチするタイプ?

中条:行けなさそうだねぇ…(笑)。

健太郎:いや、基本、自分から行きますよ(笑)、ただ、矢代ほど短いスパンで何度もってのは無理です(苦笑)。でも、少し時間を空けて、あきらめずに行くと思いますよ。


――女性にとっては、ああやって、何度も告白されるというのはいかがですか?最初、好きという気持ちがなかったとしても、相手の熱意に心動かされる可能性は…?

中条:最初は気持ち悪いでしょうね(笑)。それまで全く知らない人ですから「え?誰だ?」ってなるでしょ。でも、彩乃みたいに揺らいでいくことはあるかも。「この人、本当に私のことを好きでいてくれるんだな。大切にしてくれそうだな」って心が動かされる部分はあると思います。

健太郎:矢代と彩乃も最後の最後ですごいことがあるので…あの2人、この先、どうなるのかな(笑)?

――お2人は、学生時代から芸能界で仕事をされてますが、映画に描かれているような
熱い“ザ・青春!”と言えるような体験は?

健太郎:部活でバスケをやっていたんですが、仕事があってなかなか行けなくなって辞めてしまいました。でも高校2年生のとき、体育祭で応援団長をやったのは、青春の思い出です。

中条:応援団長?モテそう!

健太郎:いや、熱い感じの応援団だったから「ちょっと、集中してるから話しかけないでもらっていいかな」って感じで、全然、そういうのはなかったなぁ…(苦笑)。


――自分から「やりたい!」と立候補したんですか?

健太郎:決めるときに、少し遅れて行ったら決まっていたんです(笑)。でも、ずっと「やりたい」って言っていたのでよかったです。

中条:私は中3の終わりに芸能界に入ったんですけど、それまでずっとバドミントンをやってて、引退するまでしっかりとやらせてもらったので、まさにこの映画みたいな感じでした。引退するときも「先生!」って泣きながらみんなで抱き合って(笑)。いい青春を送ってました。この映画に参加して、改めて先生の気持ちも分かったし、当時のキャプテンにふざけ過ぎてごめんねって謝りたいなって思いました(笑)。――ここまでお話を聞いてて、お2人の関係性、距離感がイマイチ読めないんですが…(笑)。もちろん、仲が良さそうではあるんですが、同世代で、2人きりのシーンを経験しているわりに、微妙に互いに遠慮が見え隠れするような…。


健太郎:まず僕は、撮影が全部で1週間くらいだったんです。しかも、告白シーンは1日で全部撮ったし。ほかの女の子たちとは関わるシーンがほぼないし、現場に行くと基本、みんなストレッチばっかりしていて(笑)。俺、何しよう…って。

中条:確かに(笑)。(やることなくて)現場でよく寝てたよね。

健太郎:だから、わりと映画の中の矢代と彩乃のような感じというか…どうすか(笑)?

中条:キタ!「どうすか?」(笑)。最初は「何を話したら…」というのはあったけど、話してみるとすごく優しくて、ちょっと気持ち悪くて…って、あ!健太郎くんがじゃなくて、矢代さんの感じがね(笑)!私的にはあの矢代さんの感じ、大好きなんですよ。かわいくて(笑)。役と重ねて、矢代さんとして見てたってのはありますね。どこか“パパ”みたいな…?

健太郎:パパ!?

中条:学校のスクリーンで全米大会を見てるシーンとかもそうだけど、みんなを見守ったり、大会を見ながら泣いてくれたり、温かいなぁってイメージです!

健太郎:あの2人を演じるには微妙な距離感があってよかったよね?そう考えると、よく知らない相手にいきなり告白する矢代ってすごいね(笑)。

――お2人とも、10代半ばでモデルの仕事を始めて、ここ数年、本格的に俳優としての活動もやられるようになり、次世代を担う存在として期待を集めています。今年はちょうど、節目の二十歳を迎える年でもありますが、この先、20代をどんな風に生きていきたいという目標はありますか?

健太郎:まだお芝居をガッツリやらせてもらうようになって2年くらいですが、短期間でいろいろな作品に携わらせてもらって、今回の矢代みたいな役もそうですが、今後も振り幅の広い役を演じていけたら幸せだなって思います。

――芝居は面白いですか?

健太郎:面白いです。モデルとはまた全然違います。「自分じゃない人になる」という楽しさってすごく大きいです。

――20代で学生役から社会人、いずれは父親役といろんな立場を演じられそうですね。

健太郎:僕の中で30歳になったとき、ちょっと若々しい、カッコいいオッサンでいたいというのがあって(笑)。それまでの20代で「カッコいい」と思えるものを持っている人たちから、いろいろ吸収したいです。

中条:私もモデルから始めさせてもらって、モデルの仕事での自分がカメラにどう映るか?というのを意識するという経験が、いま、女優の仕事にも役立っている部分があるんだなと感じてます。これから先、どの作品でもいい意味で爪痕を残していける女優になりたいし、カッコいい大人になりたい!これから年齢を重ねていくのが楽しみです。

(photo / text:Naoki Kurozu)

■関連作品:
チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~ 2017年3月11日より全国東宝系にて公開
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会

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