【シネマ羅針盤】ピクサーが目指す世代交代、最新作『カーズ/クロスロード』に込めた思いは?
ディズニー/ピクサー最新作『カーズ/クロスロード』が公開中だ。シリーズ第3弾となる本作で、連戦連勝の天才レーサーだったマックィーンは引退のピンチに立たされる。次世代マシンの台頭によって、レース界全体に世代交代の波が押し寄せるのだ。
同スタジオが世界初のフルCG長編アニメーションとして、『トイ・ストーリー』を世に送り出してから、20年以上の歳月が立ち、メガホンをとったジョン・ラセターはいまや、「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ」と「ピクサー・アニメーション・スタジオ」のチーフ・クリエイティブ・オフィサーとして、辣腕を振るっている。
ラセターをはじめ、ピート・ドクター(『モンスターズ・インク』)、アンドリュー・スタントン(『ファインディング・ニモ』)、ブラッド・バード(『Mr.インクレディブル』)といったピクサーの“黄金期”を支えた名監督がいまも活躍する一方で、新たな才能にメガホンを託す姿勢が、常にチャレンジを恐れないピクサーらしい。『トイ・ストーリー3』で単独監督を務めたリー・アンクリッチ、『メリダとおそろしの森』のマーク・アンドリュース、画『アーロと少年』のピーター・ソーンらは、ピクサーの世代交代を担う存在だ。