2017年11月20日 20:00
【インタビュー】大島優子「お芝居と仕事に対する窮屈さがなくなった」 完璧主義の考え方を変えた“九変化”の物語
「コートダジュールNo.10」で演じるキャラクターは多種多様だ。「白鳥ダンスアカデミー」のエピソードではダンス教室の生徒としてステップを踏み、「スナック蟻ヶ崎」のエピソードでは常連客を演じる大島さんは、「流れに身を任すタイプの作品でした」と言う。「さすがに心配になったので、衣装合わせのときに監督や聡美さんに準備していったほうがいいか相談しました。9種類もストーリーがあるのでキャラクターも全部変えたほうがいいと思っていましたが、そういうことは必要ないでしょうと。撮影に入ってから自分が感じたもので勝負する、そこで生まれたものを基本にお芝居をしていくものというアドバイスをいただいて、『ああ、わたしもいよいよ“そこ”に来たのか』と(笑)。そういうお話をしたことを覚えています」。
彼女が言う“そこ”とは即興的な瞬発力で表現の勝負をすることで、それを女優としてのある種のステージとして大島さんは受け止めている。「いままでは自分である程度準備して現場に持っていって、それが違えば監督がアイデアを修正してくれて皆で組み替えていくやり方をしていました。
でも今回の『コートダジュールNo.10』はそうじゃなくて、自分がすべてを感じたままに演じていいという、すごく信頼してもらっている状態でした。