くらし情報『【インタビュー】リリー・フランキー×安藤サクラ 憤りと切なさと母性…そして社会に蔓延する「絆」』

【インタビュー】リリー・フランキー×安藤サクラ 憤りと切なさと母性…そして社会に蔓延する「絆」

Photo by cinemacafe.net

「是枝さんってすごくナチュラルなセリフを書く人なんですけど、その中にたまに、セリフらしいセリフが入ってくることがあるんです」。『万引き家族』で4度目の是枝裕和作品への出演を果たしたリリー・フランキーは言う。

「そういうセリフにこそ、是枝さんが言いたいことがかくれていたりするんだけど、是枝さんの中で、そういうセリフらしいセリフを言わせる役者さんって今までは希林さんだった気がする。セリフに聞こえないスゴさがあるから」。

今回、その重要な役割を担ったのが、是枝作品初出演となる安藤サクラだった。昨年、プライベートで母となった彼女だが、出産後、初めて臨んだ本作でも一家の“母”を演じている。

「母性も母乳もだだ漏れの現場でした(笑)」――。そう楽しそうに現場をふり返った。


映画で描かれるのは、東京の下町で暮らす父(リリーさん)、母(安藤さん)、その妹(松岡茉優)、祖母(樹木希林)、息子(城桧吏)の一家。一見、ありふれた家族だが、彼らは祖母の年金を定収入に、足りない生活費を万引きで補っている。ある日、近所の団地の廊下で震えていた少女を家に連れて帰り、あざだらけの彼女を娘として育て始めるが…。

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