【インタビュー】声優・鈴村健一、25年間貫いた信念と情熱の結晶!即興劇「AD-LIVE」魅力に迫る
若い頃はそんな器もなかったけれど、もう40歳も半ばになろうとしていますから、自分で自分にリミッターをかける必要はないんじゃないか。誰に何を言われようと、いまやりたいことをやっていきたい…なんだか、若い頃よりもいまのほうがエネルギッシュになっている感覚がありますね」。
声優という職業が時代とともに変わってきたことも、鈴村さんにとっての追い風になっているのだろう。というのもいまの時代、声優たちはアニメのアフレコや洋画の吹き替えといった声に特化した仕事だけでなく、音楽ライブやバラエティ番組、テレビドラマ、実写映画への出演など、幅広く活動しているからだ。だからこそ、例えば「鈴村健一が飲食店を始めた」と言ってもほとんど違和感なく受け入れられることが容易に想像される。それこそが、時代とともに大きく変わった声優という仕事の良い点であるのだと思う。
「ええ、まさにそうだと思います。僕は19歳で声優業界に入りましたが、そのときに『声優って何でもできそうな仕事だな』と思ったんです。
当時はそこまで自由な環境ではなかったけれど、僕はずっと『そうなるといいな』と思って25年間やってきました。みんなで飲みに行って酔っぱらった勢いで夢を語ると、『お前、何やりたいの?役者だろ?』って先輩によく怒られましたが、僕はそうじゃないと思っていたし、いつか時代が変わるだろうと信じてやってきた。