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【インタビュー】15歳の天才、ミリー・ボビー・ブラウン「私はリアルなティーンエイジャー」

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【インタビュー】15歳の天才、ミリー・ボビー・ブラウン「私はリアルなティーンエイジャー」

シーズンを重ねる連続ドラマの世界では、ドラマの中と現実世界がしばしば頼もしくリンクする。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」の舞台であるホーキンスの町に突如現れた超能力少女・イレブンは3シーズン目を迎えてお年頃のレディとなり、演じるミリー・ボビー・ブラウンは注目の子役から、いまや『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のヒロインを務めるまでになった。

そんな時間の流れを受け、シーズン3ではイレブンと町の少年・マイク(フィン・ヴォルフハルト)がティーンエイジャーらしくイチャイチャし合う(!)までの仲に。かつては『E.T.』さながらの触れ合いを見せる純朴な少年少女だったのに…。この事態を見越してか、イレブンの父親代わりとなる保安官・ホッパー役のデヴィッド・ハーバーはシーズン2共々配信されたメイキング番組「ストレンジャー・シングス 大解剖」で、「イレブンとマイクがキスをする展開なんて、けしからん!」と語っていた。

「笑えるわよね(笑)。もちろん、シーズン3の脚本が出来上がったのは、あのメイキング番組を収録した後よ。でも、分かっていたことでもあるの。
素晴らしいティーンエイジャー2人があり得ない状況の中で恋に落ち、互いを想い合っているのだから。当然の流れよね。確かに、脚本を読んだときは驚いたけど。フィンと2人で“え~っ!!!”となったもの」。

キュートなラブシーンの話をしながら顔をくしゅっとさせる様はあどけないが、言葉の端々にはどこか余裕も感じられる。“成長”か、“天才女優”ゆえか。これまでもミリーは彼女らしい方法で、イレブンに向き合ってきた。

シーズン3のイレブンは「共感しやすかった」


「私はイレブンのように研究所で実験を施され、動物のように扱われてきたわけじゃない。
幸いなことにね。素晴らしい家庭で、愛する両親の下で育った。だから、本当の意味で彼女とつながることはできていないと思う。想像力を駆使し、自分の感情を最大限に生かすしかないの」。

「実際、シーズン1は分からないことだらけだった。イレブンは本当に恐ろしい状況にあったから。けれども面白いことに、理解できないという事実が、赤ちゃんのようなイレブンを演じる上で役立ったの。その点、シーズン3は共感しやすかったわ。
彼女自身が成長する中での弱さや脆さが描かれるから。そういった感情は私にもあるもの。脆さを強さに変えようとする力もね」。

ちなみに、ミリーは様々な役を演じるたびにテーマ曲を設けているそうで、イレブンにもシーズンごとに「頼りにした1曲」が。「シーズン1はアデルの『Hello』。なぜかは分からないけど(笑)。シーズン2はレオナ・ルイスがお父さんの思い出を歌った『Footprints In The Sand』。すごく美しい曲よ。
シーズン3は…、本当は進行中の作品に関しては言わないようにしているけど、私は演じ終えているからいいわよね!モービーの『When It’s Cold I’d Like To Die』。聴いているだけで憂鬱になる曲なの(笑)」。

「憂鬱になる曲」をテーマに据えた真相は、全世界同時配信のシーズン3にて。描かれるティーンの生態がそうさせたのか。またもや災難がホーキンスの町を襲うからか。いまはまだ、イレブンとマイクの関係にだけ目を向けておこう。「実際の私もリアルなティーンエイジャー」というミリー自身も、身近に感じられたというのだから。

テーンにして大人の風格、その背景に両親の存在


「マイクには“もっとしっかりしなさいよ!”と言いたいし(笑)、イレブンには“あまり小さなことにこだわらないで!”とアドバイスしたい。
う~ん。ちょっと言い過ぎかな?でも、私にも彼らの気持ちは理解できる。私だって、鉄の心もなければ、スーパーパワーもない普通の人間だから」。

「日々いろいろなことを感じているし、心が砕け散ることもある。本当よ。リアルなティーンとしていろいろ経験している。酷いことも、悲しいこともね。でも、それらが大人になる上での素晴らしい経験になることも確か。
ボーイフレンド、ガールフレンドと共に、私たちは経験を積んでいくの。大丈夫。どんなにつらいことがあっても、結婚を真剣に考える年頃ってわけじゃないし(笑)」。

等身大のティーンではあるが、風格は大人。突然のブレイクにも決して奢らない。自身のリアルとひたむきに向き合う。「素晴らしい家庭の愛する両親」の存在が、そんなミリー・ボビー・ブラウンへと導いてきたようだ。「両親にずっと言われてきたの。
“自分がされたいように、相手に接しなさい”とね。自分が相手を愛せば、相手も自分を愛してくれる。自分が相手を思いやれば、相手も自分を思いやってくれる。相手の気持ちを想像できれば、相手も私の気持ちを考えてくれる。50/50じゃなく、100/100でいきたい。もしもそうならなければ、その人は友人であるべき存在じゃないということ。一緒に時間を過ごすべきじゃない。撮影現場でも、プライベートでも、人生すべてにおいて言えることよ。誰に対しても、愛情と思いやりをもって接するところから始まるの」。

こう言い終えるやいなや、「今日はありがとう。ハグしましょ!」と両手を目一杯広げるミリー。その言葉通り分け隔てなく、たっぷりの愛情と思いやりを注いで去っていった。

(text:Hikaru Watanabe/photo:Jumpei Yamada)

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