少年から大人へ…男・ハリーの成長ぶりが随所に『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
(Photo:cinemacafe.net)
魔法界の寵児、ハリー・ポッターの成長と活躍を描く大ヒット・ファンタジーが第6章に突入。今作では、闇の帝王ヴォルデモートとの戦いを決意したハリーが、打倒ヴォルデモートの鍵を探るべく動き出す。
2001年の『〜賢者の石』から始まる同シリーズも、すでに数えること6作目。したがって、物語の中のハリー・ポッター共々、ダニエル・ラドクリフらキャスト陣も立派な若手スターとなった。シリーズ当初は幼く小さなハリーに課せられた責務や彼がたどるであろう運命を思うだけで涙がこみ上げ、ダンブルドア校長とのツーショットを目にするたびにほっこりとさせられたものだが、ここ2、3作でクローズアップされているのは“選ばれし者”であるハリーの頼もしさと強さ、さらには相反する未熟さと憂鬱。中でも、今回はヴォルデモートとの最終決戦を意識し始めたハリーの頼もしさが随所に滲み出ている。
また、幼きハリーから若きハリーへの成長を物語る要素として、ホグワーツ魔法学校内の恋愛エピソードも満載。前作ではケイティ・ラング演じるチョウ・チャンとハリーのキスシーンがシリーズ史上の一大ニュースとして語られたが、今作では、ロンの妹・ジニーへの気持ちの変化に気づくハリーをはじめ、ロン&ハーマイオニーの甘酸っぱい恋路が青春映画のワンシーンとして、ごく自然に描かれていく。