「グロテスクさを全面に」ホラーファンも震撼する恐怖と不快感『ゴーストランドの惨劇』監督コメント到着
フランスの鬼才パスカル・ロジェが放つ6年ぶりの監督作『ゴーストランドの惨劇』。ロジェ監督が作り上げた“狂気の迷宮”は、もう2度とは見たくないはずなのに、罠にはまれば必ず2度観たくなる。そんなトラウマ・ホラーの鬼才が観る者を弄ぶ、“絶望のトリック”に迫った。
「グロテスクさを全面に押し出したかった」トラウマホラーの鬼才の頭の中を覗く
本作は、2008年の『マーターズ』、2012年の『トールマン』を経て6年ぶりにロジェ監督が撮り上げた待望の長編作品。主人公の姉妹が絶望的な惨劇に巻き込まれる様は、女性2人を主役に据えた『マーターズ』と通じるものがあるが、本作ではさらに全編に張り巡らせた伏線と罠で、観る者を巧みに翻弄していく。
「私はグロテスクさをどうしても前面に押し出したかった。映画とは見世物なのだという根本に連れ戻してくれる、フリークショーのイメージをね」と語るロジェの意向は、そのまま画面に反映され、突然家に侵入し、姉妹と母親に容赦のない暴力を振るい続ける暴漢の見た目や、引っ越した家に置きっぱなしにされていた夥しい数の人形にも“グロテスク”さが表れている。
「最初、装飾についてはとてもシンプルなイメージしかなかった。
でも、家が精神的にひどく倒錯した場所だと伝わるようにするために、プロダクション・デザイナーが自宅から数十点の私物を持ってきてくれて私に選ばせてくれたんだ。そのほかに動物の頭部と一緒に装飾された子供の裸体なども製作したし、映画の中で深い不快感を生み出す一貫性のない要素で組み合わされた完全に退廃的で偶像破壊的な混乱の場所を用意した」とロジェ監督。「悪夢的なシーンは、現実の具現化であると理解できた瞬間に膝を打ったよ。一見普通に見えるものは実際、一番狂っている。そして真実を最も正確に映し出すんだ」と熱く語る。
「『ゴーストランドの惨劇』では、猛烈に度を越した騒々しい現実主義的な世界を創り上げることで新しいことを始めたかった」と明かし、「巨匠ジョセフ・ロージーがその映画に使っていなければ、『秘密の儀式』はぴったりの映画タイトルになっていただろう!」と、コアなホラーファンが「傑作」と評価する1968年のエリザベス・テイラー主演の映画を引き合いに出し、茶目っ気たっぷりに語る監督からはホラー映画への愛が溢れんばかり。8月9日に公開を迎えた本作は、『マーターズ』でその崇高なまでの残虐性に心を奪われた“ロジェファン”たちが劇場に殺到。その狙い通り、“最高に不快”な体験を蔓延させている。
『ゴーストランドの惨劇』は新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開中。
(text:cinemacafe.net)
■関連作品:
ゴーストランドの惨劇 2019年8月9日より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開
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