舞台出身の『サラブレッド』監督「空想や雰囲気を描き出すのは映画の領分」
『レディ・プレイヤー1』のオリヴィア・クック、『スプリット』のアニャ・テイラー=ジョイの共演で話題を呼ぶ『サラブレッド』が9月27日(金)より公開。本作で映画デビューを飾り、新人監督の登竜門ともいえるサンダンス映画祭観客賞をはじめ、ゴッサム賞脚本賞やインディペンデント・スピリット賞新人脚本賞などに多数ノミネートされたコリー・フィンリーのインタビューがシネマカフェに到着した。
ニューヨークで演出家・劇作家として活躍し、本作を脚本から手掛けて映画デビューしたコリー・フィンリー監督。「脚本を書き進めている間、これは舞台劇ではなく映画にするべきだという考えが常に浮かんでいました」と言う。
セリフ、表情、何気ない廊下のショットにさえ
「心理状態が映し出される作品にしたかった」
「空想や雰囲気を描き出すのは映画の領分であり、映画は脳の灰白質に直接イメージを焼き付けるメディアです。その焼き付いたイメージのお陰で、(子ども時代)リビングから寝室までの三十歩の距離でさえ怖くて一人で歩けなくなった事もありました」と語り、「サイコ・スリラーを目指していたので、主人公二人のセリフの中だけではなく、彼女達の表情豊かな顔、あるいは何を考えているのか分からない顔のクローズアップや、彼女達の周りにぼんやりと現われる屋敷内の影や廊下のショットにも心理状態が映し出される作品にしたかったのです」