マライアや“ボサ・ノヴァの神様”にも影響を与えたジャズ界のレジェンドとは?
アイルランドのロックミュージシャン、スティーヴ・ウォールが主演し、ジャズの歴史に輝かしい功績を残したチェット・ベイカーの知られざる最期の数日を描く『マイ・フーリッシュ・ハート』。この度、ジャズ界のレジェンドから悲しきジャンキーへと堕ちた孤高の天才の場面写真がシネマカフェに到着した。
1950年代のジャズ・シーンに彗星のごとく現れ、唯一無二の魅惑を湛えたトランペットの清冽な音色と中性的な歌声によって“巨人”マイルス・デイヴィスを凌ぐほどの人気を獲得したチェット・ベイカー。ウエストコースト・ジャズのスーパースターから、悲しき孤独なジャンキーへと堕ちていったチェットは、その極端に起伏の激しい人生そのものまで伝説化されてきたが、彼が58歳の時にオランダ・アムステルダムのホテルから転落死した際の真相は、未だベールに包まれている。
“ボサ・ノヴァの神様”も惚れ込んだ伝説的ジャズミュージシャン
チェットは1952年、当時最高峰のアルト・サックス奏者のひとりであったチャーリー・パーカーに認められ、彼の西海岸ツアーに参加。その後バリトン・サックス奏者ジェリー・マリガンとコンビを組み、楽器編成はバリトン・サックス、トランペット、ベース、ドラムスと、ピアノが参加していない(ピアノレス)