松たか子×浅野忠信『ヴィヨンの妻』がモントリオール出品で、太宰イヤーを飾る!
(Photo:cinemacafe.net)
どちらかと言えば、自虐的で暗いというイメージで捉えられがちな太宰だが、実は細やかな心理描写とユーモアあふれる表現で男女の様々な「愛」の形を小説に残している。そのうちの一つである本作は、文才を持ちながらも放蕩を繰り返す夫と、そんな夫を受け止め、しなやかに逞しく生きる妻の愛を綴った物語。妻・佐知役には松たか子、夫・大谷役に浅野忠信、さらに大谷の愛人に広末涼子、佐知に想いを寄せる青年に妻夫木聡、再会した佐知に惹かれてしまう弁護士に堤真一と豪華俳優陣が、国内外で高い評価を得る根岸吉太郎監督(『雪に願うこと』)のもとに集結した。
本作を鑑賞した同映画祭の創設者兼ディレクターのセルジュ・ロジーク氏は、松さんの演技を「彼女はスクリーン上で“別の生き物”に豹変した」と手放しで称賛、共演キャストたちとのハーモニーを称えた。さらに、「一見、日本特有の男女関係を描いたように見えるが、実際は普遍的なもの、どの国の人が見ても理解できる内容。監督が美しい作品に仕上げた」とコメント。
映画祭コンペ部門への招待を即決した。
この快挙について、松さんは「『ヴィヨンの妻』が海を渡ることにとても大きな喜びを感じております。この光栄な出来事を、関わった全ての人と共に誇りにしたいと思います。この作品が観て下さった方に愛されることを祈っています」、浅野さんも「海外の方にも受け入れられたことがとても嬉しいです!」と喜びの声を寄せている。
モントリオール世界映画祭といえば、昨年は『おくりびと』がグランプリを受賞した、日本の作品とも縁深い、名誉ある映画祭。今年は本作のほかに西川美和監督作『ディア・ドクター』も同部門に出品されるが、果たして日本映画に2年連続で栄冠がもたらされるという快挙なるか、注目が集まる。なお、本作の公式上映は、現地時間の9月6日を予定、浅野さんと根岸監督が揃って現地入りする予定だ。『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』は10月10日(土)より全国東宝系にて公開。
■関連作品:
ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開
© 2009 フジテレビジョンパパドゥ新潮社日本衛星放送ディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開
© 2009『Dear Doctor』製作委員会パンドラの匣 2009年10月10日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開
© 「パンドラの匣」製作委員会人間失格 2010年初春、角川シネマ新宿ほか全国にて公開
斜陽 2009年5月9日より全国にて順次公開
© KAERUCAFE DIGITAL CINEMA CIRCUS.
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