通算100話放送! 「コールドケース」キャスリン・モリスにドラマ人気のワケを直撃
(Photo:cinemacafe.net)
改めて、リリーと自身の共通点について、「正義感が強くて弱い人の立場に立って考えるところは似ているわ。それに仕事熱心なところも。でも、私は彼女と違って家族とも仲がいいし、恋人との関係で彼女ほど悩むこともない。リリーよりも幸せだと思うわ」と語るキャスリン。男たちと肩を並べるやり手の女性刑事のリリーだが、捜査の傍らで、プライベートは前途多難な一面も…。シーズン5では、前シーズンで母親を亡くし、さらに自身も犯人の凶弾を受けて心と体に傷を負ってしまったリリーの、わずか1か月後の職場復帰から物語が幕を開ける。
「リリーは強い女性だけど、自覚してないだけで内面はとても傷ついている。上司のスティルマンから勧められたカウンセリングも、最初は助言に耳を貸すことなく『私は大丈夫だから』と立ち去るの。でも、そのカウンセリングを通じて、リリーは死の淵で見たことの意味を知り、自分と向き合い前進する。それまでは『こうなったのは妹のせいだ』、『私は必死に仕事をしてるのよ』と他人を責めてばかりいたけど、自分の力で生きていかなければならないことを自覚するの。酒に溺れて死んだ母親のことも理解するようになり、新たな出発をする。母親のように孤独な一生を過ごすのか、女性として幸せな関係を築くのか、選択するのよ」。
それでは、今シーズンでは遂に恋の成就も…?「普通の恋愛はできない、リリーはとても個性的だから。でも彼女の恋に悩む姿も見たいわね」。
さらにキャスリンは含みを持たせて話す。「リリーは今シーズンもバリバリ働くわ。でも同時期に2人の男性が近づいてくるのよ、どんな展開になるのか楽しみだわ。このドラマでは仕事以外に趣味のない男性がたくさん描かれてきたでしょ、リリーも同じよ。彼女の私生活の変化が見ものね」。これは、リリーの恋のゆくえからも目が離せない!
間もなく放送される通算100話目では、今シーズンで最も古い年代の事件が登場。1938年、ラジオドラマ「宇宙戦争」がアメリカ社会に大パニックを引き起こしたその夜、行方不明になった主婦の殺害が発覚するのだ。挿入歌には、フランク・シナトラ、ベニー・グッドマンなど当時の楽曲が使われ、ラジオ全盛の頃の雰囲気を盛り立てる。
この記念すべき節目を迎えての気持ちは?
「100話を迎えるなんて信じられない!第1話目の収録で『失敗はできない』と思ったのを覚えてるわ。スタートした頃は、『この新ドラマは他局のものに対抗できる?』とよく聞かれたものね。そのとき私は、『分からない。私たちは頑張ってるけどキャンセル(打ち切りに)されたらゆっくり休みたい。だって頑張り過ぎてクタクタだから(笑)』と答えてたのよ」。
放送開始から5年目、ぴったりと息の合ったスタッフ・共演陣と共に、過去の凶悪事件と真剣に向き合い、時に胸を痛めながらも、“純粋な刑事ドラマ”を求めてきたキャスリン。ファンに愛され、ここまで続いてきたドラマの魅力をこう分析する。
「迷宮入りになっている凶悪事件について関係者、容疑者、家族などを再調査し、そして最後に事件が解決する。
このドラマの魅力はここね。実際の事件の関係者から電話をもらうこともあるし、事件解決につながることもあるわ。第4シーズンの第4話『オルゴール』では“産後のうつ”がテーマだったけど、同じ経験をした視聴者から翌日たくさんの共感の電話が来たわ。自分の仕事が人助けになっていることを実感したわ。あと、リリーの魅力は、傷つきやすいのにとても勇敢なところ。彼女の勇気と果敢に挑戦する姿勢は素晴らしいと思うし、視聴者も同じ気持ちだと思うわ」。
加えて、このドラマの成功はキャスリンにとって次なるステップの場となった。最後に、笑顔で今後の展望を語ってくれた。
「ワーナー・ブラザースと話し合い、自分の番組を企画しているわ。私は製作と脚本を担当するの、2、3年後には放送を始めたいわ。全てはこのドラマが成功したおかげね。このドラマの脚本家からも影響を受けたわ、新聞からネタを探したりね。リリー役のモデルは実在の男性刑事なの、5年間に渡り彼から学んだわ。企画しているのはコメディタッチのドラマよ。コメディが大好きなの」。
「コールドケース5」
WOWOWにて毎週土曜23:00〜放送中(二カ国語版)
毎週水曜23:00〜放送中(字幕版)
※シーズン5第7話(通算第100話)「火星人襲来」は8月22日(土)放送。
WOWOW「コールドケース5」スペシャルサイト
http://www.wowow.co.jp/cold/
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