ポン・ジュノ監督『パラサイト』は黒澤明監督『天国と地獄』にインスパイアされていた
2020年1月6日(現地時間1月5日)に発表される第77回ゴールデン・グローブ賞にて監督賞、脚本賞、外国語映画賞の3部門にノミネートされている『パラサイト 半地下の家族』。いま、世界中を熱狂させている本作について、黒澤明監督が三船敏郎を主演にした名作『天国と地獄』にインスパイアされているとポン・ジュノ監督が明かした。
黒澤明をリスペクトするポン・ジュノ監督
かねてから、オールタイムベストを問われる度に『天国と地獄』(’63)や『乱』(’85)を挙げ、黒澤監督へのリスペクトを表してきたポン・ジュノ監督。自身も“韓国の黒澤明”と呼ばれ、黒澤作品のリメイクの話を持ちかけられたこともあるのだとか。
先日アメリカで取材を受けた際に、「もしあなたが映画学校の先生になったとして、まず五本の映画を生徒に観せるとしたら何を選ぶ?」との質問に対し、キム・ギヨン『下女』(’60)、アルフレッド・ヒッチコック『フレンジー』(’72)、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー『恐怖の報酬』(’53)、ジョン・フォード『わが谷は緑なりき』(’41)と共に、黒澤監督の『天国と地獄』を挙げ、自身にとっても大きな影響を与えた作品だと語っている。