2009年8月21日 22:38
阿部サダヲが新たに見せる“父”の顔「自分の子供にも冒険させてやりたいと思った」
(Photo:cinemacafe.net)
あるときはパンクコントバンド「グループ魂」のフロントマン“破壊”として、またあるときは個性派俳優として舞台上、スクリーンを、俊足と超ハイテンションで所狭しと駆け巡り、異彩を放つ阿部サダヲ。天性のコメディアンとも言うべき彼が、どの作品でも見せてこなかった顔とは――?現在、39歳。“不惑”と言われる40歳を目前にして、『ぼくとママの黄色い自転車』で、父親役という新境地に挑んだ彼に話を聞いた。
「明るく淡々とした、愛情表現に心打たれた」
これまで見せてきた、“飛び抜けた”役とは一線を画す今回の役。いたって普通の父親を演じたが、オファーを受けたとき、阿部さんは素直に「うれしかった」と話す。
「みなさんの印象として、阿部サダヲという俳優は“突き抜けてる”と思われてることが多いと思うのですが、こういう役もやりたかったし、普段からテンションがずっと高いように思われたりするので(笑)。俳優として、だんだん年を取ってきて、子供がいる役や家族の話もやりたいと思ってた時期だったので、うれしかったですね」。
記憶を失う病を患い離れて暮らす妻と、その理由を知らない幼い息子の間で苦悩しながらも明るくふるまう父親、一志。