くらし情報『松山ケンイチ『カムイ外伝』インタビュー 孤高のヒーロー誕生の陰にあった挫折、恐怖』

2009年9月11日 14:40

松山ケンイチ『カムイ外伝』インタビュー 孤高のヒーロー誕生の陰にあった挫折、恐怖

(Photo:cinemacafe.net)

(Photo:cinemacafe.net)

しばしの沈黙。言葉を探しながらゆっくり、ゆっくりと答えが返ってくる。インタビューの最中に何度となく見せたそんな様子からも、彼がいかに強い思いで『カムイ外伝』に臨んだかが伝わってくる。そして決して簡単な役ではなかったことも――。ひとたび見たら忘れられない個性的な役柄を演じ続ける松山ケンイチ。特筆すべきは漫画、小説などを原作とする作品への出演の多さ。原作を持つ作品の宿命として、常に映画化そのものや、配役を疑問視する声にさらされながら、彼は己の演技でそうした声に対して答えを出し続け、映画の公開後には批判を称賛へと変えてきた。本作で演じたのは、白土三平が生んだ漫画史に残るヒーロー。
いかにして彼はカムイへと“変身”を遂げたのか?

闘う“70年代”に魅力「実は、いまの時代にあまりない題材だと思う」

松山さん自身が感じたこの作品の魅力を尋ねると、原作が発表された“70年代”という時代をキーワードとして挙げてくれた。
「70年代前半って、僕は生まれてもいないんですが、この頃の作品って“闘うこと”を題材にしたものが多い気がするんです。それは、実はいまの時代にはあまりないものだと思うし、これまで自分の中になかった価値観に触れて、すごく新鮮な気持ちになりました」。

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