力強さに圧倒! 歌姫シンシア&ジャネール、人種差別と戦う女性たちを熱演
現地時間2月9日に行われた第92回アカデミー賞。日本のみならず世界を席巻中のポン・ジュノ監督による韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が作品賞ほか4部門を制し、歴史的快挙を成し遂げたメモリアルな授賞式となった。
アワードでは各賞の最優秀作品が発表される以外にも、趣向を凝らしたステージパフォーマンスが目を楽しませてくれるが、その中でも強烈な印象を残したのは2人の歌姫の存在だ。
その歌姫とはミュージカル女優シンシア・エリヴォと、個性派アーティスト、ジャネール・モネイ。奴隷解放活動家ハリエット・タブマンの激動の人生を活写した『ハリエット』(6月5日公開)では、2人の熱き共演が堪能できる。
奴隷から「英雄」へ
知られざる真実の物語『ハリエット』
米・メリーランド州で奴隷の子として産まれたハリエット・タブマンは、19世紀半ばに活躍した実在する奴隷解放活動家だ。秘密結社「地下鉄道」の“車掌”として、奴隷州から自由州へと逃亡する奴隷を誘導する係を担い、手助けした人数は70人以上。南北戦争では自ら黒人兵士を率いて戦い、750人以上もの奴隷を解放している。
本作は6歳の頃から奴隷として過酷な労働を強いられていたアラミンタ・ロス(通称ミンティ)