くらし情報『ラストベルト出身監督、スケボー仲間とオスカーへ『行き止まりの世界に生まれて』』

2020年8月16日 17:00

ラストベルト出身監督、スケボー仲間とオスカーへ『行き止まりの世界に生まれて』

Photo by cinemacafe.net

初監督作品としてサンダンス映画祭をはじめ59の賞を総なめし、第91回アカデミー賞&第71回エミー賞にWノミネート、さらにオバマ元大統領が2018年の年間ベストに選んだ傑作ドキュメンタリー『行き止まりの世界に生まれて』。監督をつとめたのは、現在のアメリカの象徴「ラストベルト(錆びついた工業地帯)」育ちの中国系アメリカ人、ビン・リューだ。

ビン・リュー監督は8歳になるまでに、中国からアラバマ州、カリフォルニア州と転々とし、働き口を見つけた母と共に移り住んだのが、本作の舞台でもあるイリノイ州ロックフォードだった。ロックフォードは、2013年の米紙「フォーブス」の発表した“全米最も惨めな都市ランキング20”で3位、2019年「ウォール・ストリート」が発表した“全米最も危険な都市ランキング25”で8位になるほどの治安の悪い地域。

20世紀初めから70年代にかけて栄えていた鉄鋼や石炭、自動車などの産業がグローバル化が進み、金融やITにとって変わったことで衰退し、アメリカの繁栄から完全に見放された「ラストベルト(錆びついた工業地帯)」に位置する街のひとつでもある。環境の不安定さはそこに住む人たちの心も蝕み、犯罪や暴力、薬物が日常的に横行する場所でもある。

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