2020年8月19日 19:00
『地獄の黙示録』音制作は“担当制”に『ようこそ映画音響の世界へ』本編映像
名作映画の映像をふんだんに使い、ハリウッドの映画音響にフォーカスしたドキュメンタリー映画『ようこそ映画音響の世界へ』より、今年、ファイナル・カット版が公開された戦争映画の金字塔『地獄の黙示録』の音作りの裏側に迫る本編映像が到着した。
フランシス・フォード・コッポラ監督が、ベトナム戦争の闇を壮大なスケールで描いた戦争大作『地獄の黙示録』。製作40周年を記念して、コッポラ監督自ら1979年の劇場公開版より30分長く、2001年の特別完全版より20分短いバージョンに再編集し、新たなデジタル修復を施したものが、2月から公開された。
今回到着した映像では、本作で音響スタッフを指揮したウォルター・マーチの“音響デザインスケッチ”が映し出されるところからスタート。
多くの作品でコッポラ監督とタッグを組むマーチは、『イングリッシュ・ペイシェント』(’96)では同年度のアカデミー賞編集賞と2度目の録音賞を受賞。この2部門での受賞歴を持つ唯一の人物であるマーチは、“映画音響の世界に関わるもの全員の父親”とも呼ばれるほど偉大な人物。
そんなマーチは本作の音響制作に当たり、いまでは当然のようになっている“5.1chサラウンドシステム”を世界で初めて実現させた。