規範を超えた伊吹に“感電”していく…「MIU404」正反対の二人が本物の相棒へ変わる瞬間
《text:西森路代》
あと数話でいよいよ佳境を迎える「MIU404」。最終回がきてしまうのが寂しく、いつまでも見ていたいと思わせるこのドラマの中で、そう思わせてしまう理由として、やはり伊吹と志摩のキャラクターや関係性というものは大きいだろう。
性格が正反対、過去に何かがあった二人
物語が始まったころは、お互いにまったく知らない同士が突然、組まされてしまったことから、それぞれの過去に謎が多く、伊吹と志摩にとっても、そして視聴者にとっても、わかっている情報は少なかった。
二人が組まされた当初は、志摩が署内のあちこちに伊吹について聞いても誰も一様に口が重く、しいて言えば「足が速い」というエピソードが得られるだけだった。ただ、実際に伊吹にあってみると、そこまで感じが悪いわけではなく、マイペースな伊吹にあてられて、ちょっとあっけないというような、ほっとしたような顔を見せる志摩がいた。
一話では、伊吹に粗暴なところがあり、かつては捜査中に拳銃を抜いたことがあるということもわかる。そして何より伊吹には、志摩にはない勘の鋭さがあるということが描かれている。
一方で志摩は新人の九重からも「優秀だった」