『ソウ6』インタビュー ジグソウが、ホフマン刑事が、そして監督が明かす最新作
(Photo:cinemacafe.net)
まずはジグソウ役のトビン。長く同じ役柄を演じ続けることについて、彼はこう語る。
「もちろん、彼(ジグソウ)は面白い人間だよ。
パワフルでもある。だから、この役を演じる上で、かなりの“ホームワーク”が必要とされるんだ。でも、僕はこの役をカウボーイや神父、宇宙飛行士を演じるのと全く同じアプローチで演じている。演技については『ニューヨーク・アクターズ・スクール』で学んだけど、僕は常に、自分の仕事に対して同じアプローチを心がけているんだ。ジョン・クレイマー(=ジグソウ)だって人間だからね。彼の人間的な部分を描くことを常に心がけているよ。演じる人間に“深み”を与えるのが僕の仕事なのさ」。
では、彼にとってのこのシリーズを通じての最大のチャレンジとは?
「それぞれの映画を結び付けることだね。
『2』と『3』、『3』と『4』をね。その間に彼に何があったかを見つけることだよ。お気に入りの罠?そうだな、僕は『ソウ3』の“豚”が気に入ってるよ。空から豚が降ってきて浴槽に落ちるけど、そこには判事がいる。そんなこと誰が思いつく?それに同じ『3』に出てくる冷蔵庫の部屋もお気に入りだね。女の人がそこで水を掛けられるんだけど。とてもクリエイティブで、新鮮だと感じたよ」。
そして、日本のファンにはこんなメッセージ(?)を残してくれた。
「東京のスタバに行って、カウンターの向こう側にいる人が『うわぁ、ジグソウだ!』ってなるところをぜひ見てみたいと思ってるよ(笑)!」
続いてはコスタス。素朴な疑問だが、キャスト陣は自身の演じる役柄の運命について撮影前に知らされるのだろうか?
「そこに関してはいつも驚きがあるんだ。なぜなら、脚本が渡されるのはずいぶんと遅いタイミングだからね。それと、脚本は家に持って帰れないんだ。『ソウ4』と『5』では、脚本の最後の20ページを渡されなかったし、知らされたとしても内容について話すことは許されない。僕もそういうやり方は好きだよ(笑)」。
「あなたが演じるホフマン刑事と自身との違いは?」という質問に「一番の違いは、家に帰っても人を殺さないところだよ!」とおどけるコスタス。さらに続ける。
「実はそんなに違いはないよ。僕は、自分のイマジネーションを使うだけさ。あくまでも普通の人間として演じるようにしているんだ」。
では、この最新作の見どころは?
「罠がとてもパワフルだね。エンディングは…1作目と同じぐらい素晴らしいよ」。
最後に登場するのは、メガホンを握ったグルタート監督。実は彼はこれまで、エディター(編集)として本シリーズに携わってきた。ずばり、彼の目から見たこのシリーズの成功の要因は?
「人々はジグソウのキャラクターにとり憑かれているんだ。
彼は普通じゃなくて頭がいい。加えて拷問の方法や罠が面白いのは明らかだろう?そして多くの疑問が残っている。ジグソウにしろハンニバル・レクター(『羊たちの沈黙』)にしろ、人々は頭脳明晰かつ人を欺き、不安にさせる存在に興味があるんだ」。
そして、この最新作についてはこう語る。
「観客が『ソウ』らしくないということでがっかりするようなことはないと思うよ。いままでのシリーズでやって来たことと新たに自分が持ち込んだこと、その両方が素晴らしいブレンドになっているんだ。内容に触れることに関しては話せないけど…キャロライン・ケイブという名の女優がピーター・アウターブリッジと出ているシーンは僕自身を反映させたものになっているよ。映画を観てもらえば分かるはずさ」。
三者三様にこれまでについて、そして新作について語ってくれたが、肝心のストーリーに関しては謎に包まれたまま。ジグソウとは何者だったのか?そして彼の跡を継ぐ者は――?劇場で確かめるほかに術はなさそうだ。
■関連作品:
ソウ6 2009年11月6日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開
©MMIX Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.
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