くらし情報『29歳で仕事を辞めて渡米! 現地でゼロから学んだ日本人がハリウッドの映画ポスターデザイナーになるまで(前編)』

29歳で仕事を辞めて渡米! 現地でゼロから学んだ日本人がハリウッドの映画ポスターデザイナーになるまで(前編)

ただ、私がやりたいと思っていたのはあくまでも映画のポスターデザインだったんです。そこはTV関連の部署なので、ドラマやコメディなどTV番組のポスターだけしかできなくて…。そもそも、規模の大きな映画の場合、マーケティングの予算も大きいので、ポスターはスタジオが自分たちで作るんじゃなく、ほぼデザイン会社への外注なんです。そこでワーナーを退職して、映画のポスターのデザイン会社への転職にトライしてみたんですが、これまで映画ポスターをデザインした経験がないので、なかなか難しいんですね。

――これまで担当されてきたTV番組のポスターと映画のポスターではデザインの仕方は大きく異なるんですか?

これが全然違うんですよ、訴え方が。TVのほうはすごくシンプルです。ワーナーは特にそうで、例えばトーク番組の「The Ellen DeGeneres Show」(邦題:エレンの部屋)なら、とにかくホストのエレン・デジェネレスを大きく見せればいいという構成ですし、他のコメディやトークショーもそうですね。映画のようにストーリーを伝えるデザインである必要がないんです。


――ちなみに“ポスター”というのは、日本でも映画館や街中などに貼られているタイプのポスターのことですか?

簡単に説明しますと、業界では“キーアート”という言い方をするんですが、作品を紹介する際にメインで使用される代表的な画像、デザインがあるんです。

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