浅野忠信がのぞき男に! 山田孝之×美波×小池栄子共演で本谷有希子の衝撃作を映画化
(Photo:cinemacafe.net)
天井裏からのぞく男とのぞかせる女――。お互いに激しい好意を持ちつつも、歪んだ形でしか関係を築くことができない2人だったが、彼らの住む家の近所に一組の夫婦が引っ越してきたことでその関係に変化が…。
「復讐」、「お兄ちゃん」、「2段ベッド」で構築された世界に、「復讐相手として憎まれている限り、“お兄ちゃん”が私から離れていくことはない」という屈折した愛情――。“恐るべき”本谷有希子の魅力がたっぷりと詰まった舞台に、当時、劇場は連日満員を記録した。
今回の映画版で天井裏からのぞく男・山根英則を演じるのは浅野忠信。「(脚本を読んで)英則が誰にも負けない愛を示すまでの話だと感じました。
彼の屈折した表現が興味深かったし、(演じる上で)難しいポイントでもあります。“夢中なところ”に期待してください」と意気込みを語る。
美波さんは、“のぞかれる”そして“のぞかせる”女、緒川奈々瀬を演じる。「冨永監督、本谷有希子さんとご一緒できることが本当に嬉しかったです。作品へダイブする気持ちで演じたいと思います。(見どころは)とにかくこの世界観、4人のかみ合わないキャラクター、独特のセンス、ユーモア…それから原作にはない、奈々瀬の読経シーンは個人的に好きです」と明かしてくれた。
小池さんは自身が演じる奈々瀬の元同級生・番上あずさについて「これまた濃い役だな!とワクワクしました。そしてかわいらしい女性だなと」と語る。
そして演じるに当たっては「あずさが感じている苛立ちをお客さんに共感してもらえたら嬉しい」とも。
山田さんはあずさの夫・番上貴男に扮するが「とことんダメな男だから演じるのが楽しみで、この『乱暴と待機』という世界観に早く入り込みたいと思った」とノリノリの様子!「(英則と奈々瀬の2人のような人物に)で会う機会はなさそうだし、番上としてそんな2人を感じてみたいと思いました。物語の展開が読みづらい作品だと思いますが、そのあたりが見どころです。あと、セリフが面白い!」とすっかり作品の世界に魅了されているよう。
この4人がどのようなドロドロの化学変化をもたらすのか?『パビリヨン山椒魚』で人々を唸らせ、今年に入ってからは『パンドラの匣』で太宰治のサニーサイドを見事に映像化した冨永監督の手腕にも期待がかかる。
『乱暴と待機』は2010年秋、テアトル新宿ほか全国にて公開。
■関連作品:
乱暴と待機 2010年秋、テアトル新宿ほか全国にて公開
パンドラの匣 2009年10月10日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開
© 「パンドラの匣」製作委員会
■関連記事:
太宰「人間失格」が「デスノート」漫画家のデザインで映画化!堺雅人もTVに続き参戦
【どちらを観る?】太宰のイメージを裏切る二作『ヴィヨンの妻』&『パンドラの匣』
『パンドラの匣』仲里依紗インタビュー「時々、自分が分からなくなります(笑)」
フルCGのミッキー・カーチスが見どころ?『パンドラの匣』宮城先行公開
太宰原作を個性派俳優陣で映画化!『パンドラの匣』試写会に5組10名様ご招待