湯浅政明「シュールで独創的」SFアニメの金字塔『ファンタスティック・プラネット』デジタル上映へ
世界中のクリエイターに影響を与えた、カルト的人気を誇るSFアニメーションの金字塔『ファンタスティック・プラネット』(1973)が初めてDCP(デジタルシネマパッケージ)上映されることが決定。併せて新ビジュアルと新予告編が解禁され、アニメ監督の湯浅政明とイラストレーターのみうらじゅんから推薦コメントが到着した。
本作は、フレンチSFのパイオニアであるステファン・ウルの原作「Oms en Serie」を基に、ブラックユーモア溢れる幻想的な画風のアーティスト、ローラン・トポールが4年の歳月をかけて原画デッサンを描き、切り絵アニメーションという手法で鬼才ルネ・ラルーによって1973年に映画化。音楽はジャズピアニストとしても名高いアラン・ゴラゲールが手掛け、そのロック・サウンドが映像に一層サイケデリックな印象を与えた。
あまりに独創的でファンタジックな世界観は瞬く間に批評家・観客たちを魅了し、アニメーション作品として史上初めて第26回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。フランス国内だけに留まらず、イタリアのトリエステSF国際映画祭では特別賞、アメリカのアトランタ映画祭ではアニメーション映画のグランプリ、テヘラン児童映画祭では大賞を受賞するなど世界中で高い評価を得た。