東出昌大3年ぶりの主演作、佐藤泰志原作『草の響き』公開
佐藤泰志原作、斎藤久志監督による映画『草の響き』の主演を東出昌大が務めることが分かった。
佐藤さんの小説の映画化は、函館の映画館シネマアイリス代表によるプロデュースのもと、2010年の『海炭市叙景』(熊切和嘉監督)よりスタートし、『そこのみにて光輝く』、『オーバー・フェンス』、『きみの鳥はうたえる』と製作。今回の『草の響き』は、1982年に発表された本格的な文壇デビュー作。2020年が没後30年にあたることから、その記念作品として製作が行われた。
そんな本作を監督した斎藤さんは、『フレンチドレッシング』でデビューし、『なにもこわいことはない』『空の瞳とカタツムリ』を手掛けた。
『寝ても覚めても』以来、実に3年ぶりの主演となる本作で東出さんが演じるのは、精神に失調をきたし、ふるさとの函館に妻と戻った男・工藤和雄。働くことが出来ない彼は、精神科に通いながら治療のために街を走り続ける。そんな彼が、路上で出会った若者と心を通わすようになっていくことで何かが変わり始める…というあらすじ。
東出さんは「心を病んだ男がそれでも毎日走る理由は、きっと『良くなりたい』からだと思います。そして『良い』とは何なのか。