2021年4月26日 18:00
チャドウィック・ボーズマン、知性とカリスマの“ヒーロー”…その誇りと功績
思い返せば2020年8月28日、コロナ禍のハリウッドのみならず、世界中の映画ファン、マーベルファンの間に激震が走ったチャドウィック・ボーズマンの突然の訃報。しかも、関係者のごく一部にしか伝えられていなかったという闘病の日々を、私たちは彼を失ってから初めて知った。
そして、遺作となったNetflix映画『マ・レイニーのブラックボトム』では初めてアカデミー賞にノミネート。残念ながら受賞はならなかったが、彼の熱演は今後も長らく語り継がれていくはずだ。
気品とカリスマ性に溢れ、知的かつ穏やかでユーモアもあり、アスリートのようにストイックな唯一無二の“アーティスト”、チャドウィック・ボーズマンのこれまで――その功績を振り返った。
留学資金を援助したのは、あのオスカー俳優!
1976年11月29日、米サウスカロライナ州アンダーソン生まれ。人種差別が色濃い中で育った。学生時代はバスケットボールに熱意を注いでいたが、チームメイトが銃で撃たれて亡くなり、それを自ら脚本にしたためて演劇にしたという。
自分たちの“物語”を伝えることに目覚めた彼は、監督を目指し、ワシントンD.C.の名門ハワード大学へ入学、監督業にも役立つはずと演技クラスをとる。