「自分を創造する」『クルエラ』ヘアメイクが語るドラァグ・アーティストとの共通項
エステラは自分自身を見つけようとしています。自分の中にいるクルエラを。彼女はレッドカーペットのイベントに行って大胆なルックスを披露してみせますが、私も同時に新しいルックス、肌触り、ジュエリー、ヘアスタイルなどを試して、クルエラというキャラクターのパーソナリティを見つけようとしていたんです」と続け、「私は、映画のクルエラと同じジャーニーを辿っていました」と明かす。
また、ヘアとメイクが人を変身させるという意味で「すばらしい例」と名前を挙げたのが、デヴィッド・ボウイだ。「彼はヘアとメイクでデヴィッド・ボウイからジギー・スターダストになりました。クルエラも同じことをやっています」。
ドラァグから「多くのことを学びました」
さらにナディアは、「ドラァグのメイクも参考にしました。ドラァグのアーティストも。
彼らも特定のパーソナリティ、違うバージョンの自分を創造していますから。あるシーンで彼女はエステラで、周囲に溶け込んでいて誰も注意を払わないのに、夜になると全然違うルックになってクルエラとして現れるというコンセプトが、私は好きでした」と語る。
彼女は、エマと組んだ『女王陛下のお気に入り』ほか、アンソニー・ホプキンスが本年度アカデミー賞を受賞した『ファーザー』、80年代中頃の英サッチャー政権下を舞台にした『パレードへようこそ』、ソノヤ・ミズノ主演×アレックス・ガーランドのSFミニシリーズ「Devs」