王道ラブコメも時代と共に変化…さまざまな“愛の形”を描く最新ドラマ事情
《text:西森路代》
2021年4月から、様々なドラマがスタートしている。個人的に注目しているのは坂元裕二脚本の「大豆田とわ子と三人の元夫」であるが、昨今のドラマは、王道のラブ・コメディと、ラブ・コメディではないが、その中にひとつではない愛の形を問うような作品とが存在しているように思う。
王道のラブ・コメディの昨今の特徴としては、今まで、ラブ・コメディには出演しなかったような、もしくは20代前半には出演していても、その後はそれ以外の作風のものに多く出演していた人が、ここへきて、王道のラブ・コメディに抜擢されるということがあるように思える。
例えば、この昨今の流れの原点にあるのは、佐藤健がTBSの「恋はつづくよどこまでも」で、ヒロインの恋する毒舌でドSな医師を演じたことで、彼がラブコメのど真ん中の役を演じると発表があったときには、その意外性に驚かされた。
同じTBSの火曜日の枠では、その後も「私の家政夫ナギサさん」で大森南朋がヒロインの家にやってくる家政夫のナギサさんを演じて、またもやその意外性に驚かされた。
その後もこうした傾向は続き、今期は、TBSの「リコカツ」で永山瑛太がヒロインとお互いに一目ぼれしたことにより結婚、そして離婚に向かう自衛官を演じているほか、フジテレビの「レンアイ漫画家」