「カメラがグレタに引き寄せられるような感覚」若き環境活動家を追った監督のインタビュー到着
世界でもっとも有名な若き環境活動家グレタ・トゥーンベリの素顔に迫ったドキュメンタリー映画『グレタ ひとりぼっちの挑戦』(原題:I AM GRETA)がいよいよ公開。今回、監督のネイサン・グロスマンから日本公開に向けたメッセージ映像が到着、また、グレタがストライキを始めた頃から一緒に座り込みをして密着し、ヨットでの大西洋横断にも同行した監督の公式インタビューも到着した。
本作は、気候問題に関する専門的知識と揺るぎない覚悟を持つグレタが、国連総長アントニオ・グテーレスやフランスのマクロン大統領、ローマ教皇など世界のリーダーらと議論を重ねていく様を寄り添うように捉えていくと同時に、世界から注目を集めた国連演説の1年以上前から彼女に密着し、犬や馬と戯れるリラックスした姿のほか、アスペルガー症候群の症状について冷静に自身で分析する姿、重圧と向き合い葛藤する姿、彼女の様々な行動を支える家族の姿も映し出すドキュメンタリー。
この度、到着した映像で監督は「日本で公開されることになって大変嬉しいです。皆さんが楽しんでくれることを願っています」と呼びかけている。
さらに、当時全くの無名だったグレタを密着撮影するに至った経緯や、完成した本作を見た彼女のリアクションなどについてもインタビューで語っている。もともとトゥーンベリ一家と知り合いだったという監督は、「気候問題に対して誰も行動していないと感じたグレタが、抗議として座り込みストライキを計画していることを聞きました。スウェーデンでは国政選挙が迫っていたから、グレタはこの問題がいかに重要かを伝えたかった。
僕たちはそれを見守りながら、1~2日間撮影をして何が起こるか見てみようと考えました」と明かす。
「3週間後、グレタは選挙が終わった後も活動を続けることを決め、毎週金曜日にストライキを行っています。この運動は徐々にスウェーデンの他の地域にも広がり始め、その後フィンランドやデンマークにまで広がりをみせました。撮影も1か月が過ぎたところで、僕はこの撮影に全力で取り組みたいと伝えました。この運動と、グレタ自身を描いた作品として形になるかもしれないと思いました」と本作の始まりについて語る。
「自分がどんなふうにこのストーリーを伝えたいのか、頭を整理するのが最初の課題でした」と言う監督は、「当初は、グレタが中心人物になるのか、それとも運動自体が映画の主題になるのか判断が付きませんでした。僕のカメラがグレタに引き寄せられるような感覚が、この課題の答えになりました」と打ち明けた。