2021年11月18日 17:00
『ローラとふたりの兄』困った兄たちとその妻、現代っ子…個性豊かな登場人物に注目
と別居中。仕事のトラブルに見舞われるが、なんでも自分で抱え込む性格からサビーヌに助けを求めたときにはすでに2人の心の距離は広がっていて…。サビーヌは、良識的な女性。別居したいまも、思い込みで突っ走るピエールを優しく諭す。そんな一筋縄でいかないフランスの大人たちの複雑な恋愛模様は、本作の見どころの1つ。
また、息子・ロミュアルド(ガブリエル・ナカーシュ)は、ケンブリッジ大学に進学を控える心優しき秀才。頭が良すぎるせいか、独特な言葉遣いがチャーミング。父親が仕事でトラブルを抱えていることを知った彼は隠れてある行動を起こすが…。
また、ピエールの部下アントワーヌ(フラン・ブリュノー)は、いつもおっとりしていて、一見何も考えていないように見える“ゆとり系”。しかし、ピエールがトラブルで頭に血が上っているときも、いつもゆったりと構えて深呼吸のようなひと言をくれる。この2人の存在は物語の清涼剤的な役割にもなっている。
そのほかにも、ローラたちが両親の墓参りにいくたび出会う常連のおじいさんや、団地のおばあさんなど、濃すぎるサブキャラクターたちが与える深みとリアリティにも注目だ。
11月14日から27日までは「家族の週間」