くらし情報『【映画と仕事 vol.13 前編】「岸辺露伴は動かない」柘植伊佐夫 映画・ドラマに欠かせない “人物デザイン”という仕事はどのように誕生したのか?』

【映画と仕事 vol.13 前編】「岸辺露伴は動かない」柘植伊佐夫 映画・ドラマに欠かせない “人物デザイン”という仕事はどのように誕生したのか?

すごく大変でしたけど(苦笑)、こんなことをやるのはこの1回きりだろうと思ってたら案外、その後も同じような依頼をいただくことがありまして。三池崇史監督の『ヤッターマン』では“キャラクタースーパーヴィジョン”という名前で同じような全体の統括をやらせてもらいました。

名称に関しては、僕の仕事って以前はなかった仕事なので、名前が付けにくかったんですよ。ただ、ファッション業界から見たら、こういう仕事の進め方はいたって普通で、メゾンがあって、そこにデザイナーではなく、クリエイティブ・ディレクターがいるというのはいまでは普通なんですよね。トム・フォード以前は“デザイナー”という肩書きでしたけど、トム・フォードの出現以降、クリエイティブ・ディレクターとして衣装だけでなく全体の世界観を作り出していくという方向にシフトしていきましたけど、それと同じですね。

映画やドラマの世界で、扮装面におけるクリエイティブ・ディレクションをしていると考えていただければ、わかりやすいのかなと思います。

本木雅弘との出会いで切り拓かれた映画との関わり

【映画と仕事 vol.13 前編】「岸辺露伴は動かない」柘植伊佐夫 映画・ドラマに欠かせない “人物デザイン”という仕事はどのように誕生したのか?
「岸辺露伴は動かない」第5話
――これまで関わってこられた作品を見ると『GONIN』、『双生児 -GEMINI-』、『おくりびと』など、本木雅弘さんが出演されている作品が多いですが本木さんとは以前からお仕事を?

そうなんです。

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