年を重ねてもハリウッド最前線で輝く秘訣 メリル・ストリープに習う“女の手本”
(Photo:cinemacafe.net)
1977年に『ジュリア』で映画デビューしたメリルは、翌年公開の『ディア・ハンター』で早くもアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、1979年には『クレイマー、クレイマー』でアカデミー賞助演女優賞、3年後には『ソフィーの選択』でアカデミー賞女優賞を受賞。その後もハリウッドの第一線で大活躍、昨年だけでも日本で『マンマ・ミーア!』に『ダウト−あるカトリック学校で−』、『ジュリー&ジュリア』と3本の主演映画が公開された。さらに、既報のとおり、まもなく開催される第82回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされている彼女だが、これで同賞に16回ノミネート達成、これは俳優として最多となる。
さて、本作の劇中でメリル扮するジェーンも、アレック・ボールドウィン扮する元夫、スティーブ・マーティン扮する建築家の2人の男性に想いを寄せられたりとモテモテ。初めからメリルを想定して脚本を書いたというナンシー・マイヤーズ監督(『恋愛適齢期』)は語る、「俳優が私の書くセリフを喋っているのを想像しないとストーリーが広がらない。
だから、インスピレーションをくれる俳優を役柄に当てはめて書くわ。でも、本当にメリルが演じてくれるなんて思わなかった!」と。そして、メリルとの仕事について「彼女は完璧に準備が出来ているし、全て理解しているわ。そのシーンをどう演じるかだけでなく、作品全体を深く理解しているの、製作者のようにね」と称賛を浴びせる。
当のメリルの言葉に女優としての心構えを聞くと、こう答える。
「いまでも撮影前には同じことを自問するわ。このセリフはこういう風に言うべきか?私が発する言葉として筋が通っているのか?新しい側面を引き出せているのか、それともシーンを台無しにしてしまうのか?演じるキャラクターにリアルさを出す上で、いつも発生する課題よ」。その華やかなキャリアに甘んじることなく、常に自身の演技に対してストイックに向き合うメリル。
その圧倒的なスキルの高さに、共演男優陣から聞こえてくるのも称賛の声ばかりだ。
「彼女と共演できるなんて、これを逃す手はないよ。彼女はいままでやった役者の中でもピカイチだよ。役者として引き出しが多いし、こちらも素材から最高のものが出せる」(アレックス)
「自分よりうまい相手とテニスをしてる感じで、上達の早道だよ。当代随一の女優さんが目の前にいるのにピリピリしたところが全然ない。毎日現場で顔を合わせ仕事ができて幸せ者だ」(スティーブ)
これほどまでのキャリアと圧倒的な存在感を前にしたら、彼女より若い共演者としては思わず縮み上がりそうなものだが、そうさせない彼女の人柄を証言する声も。ジェーンの娘婿を演じたジョン・クラシンスキーによれば、メリルは「すごく気さくな人」だという。
「大スターでありながら真実をずばずば見抜く。
役に対して妥協がないのに、人に対しては寛大で優しいんだ。彼女があそこまで行ったのは、芸もあるけど人柄だと思う」。
気さくな人柄と深い包容力により生まれた、笑いの絶えない撮影現場から誕生した『恋するベーカリー』。笑顔をもたらしてくれる秘訣はここにあるのかも?劇中での彼らの掛け合いはもちろん、3月7日(現地時間)に迎えるアカデミー賞授賞式でも、司会を務めるアレックとスティーブ、そしてメリルの映画さながらの掛け合いも期待できそう。
『恋するベーカリー』は全国にて公開中。
特集:2010アカデミー賞
http://www.cinemacafe.net/special/oscar2010/
■関連作品:
恋するベーカリー 2010年2月19日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開
© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.第82回アカデミー賞 [アワード]
© Omelette/AMPAS
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