2022年4月8日 07:45
【インタビュー】マッツ・ミケルセン 役への向き合い方を語る「どう演じればいいか、答えを探し続けるのが俳優の人生」
とは言え、彼らには強いつながりがあるし、相手の中に自分自身を見ているところがある。だからこそ、互いへの落胆を隠せないんだ。分身同士でありながらも、全く違う2人だから」。
ダンブルドア先生がニュート(エディ・レッドメイン)らに慕われるように、グリンデルバルドにも人を惹きつけて離さない魅力がある。ただし、魅力的であると同時に、危険なのがグリンデルバルドの厄介なところ。ダンブルドアとの違いであるという「夢の追い方」も、あまりに残忍だ。
「人を惹きつける魅力を持ちながら、非常に危険な思考も持ち合わせている。権力を手にした者にとって、それほど最高の資質はないだろうね。
そんな権力者は現実の歴史上にもいたし、身近にも意外といる。人はなぜか、そういった力を持つ人に惹かれるんだ。賢さや身体能力の高さを見出し、パワフルな存在だと捉えるのだろうね」。
例えば「ハンニバル」でマッツが演じたハンニバル・レクター博士も、魅力と危険が混在する人物だった。魅力的、けれど危険。魅力的、けれど危険。その複雑さ、危うさをどうしようもないほど巧妙に演じるのも、俳優マッツ・ミケルセンだ。「演じていて楽しいかは…どうだろう?(笑)