桐谷健太×近藤洋一インタビュー 「そっくりなベーシストが出てくるマンガがあるよ」
(Photo:cinemacafe.net)
過去の自分を思い出し、青春時代を懐かしむ。そして、明日を生きる力を与えてくれる──『ソラニン』はそういう映画だ。未来に確信が持てず、寄り添いながら都会の片隅で暮らすフリーターの種田、彼の恋人の芽衣子、友人のビリー、加藤、アイ。バンド(音楽)でつながっているこの5人の青春が綴られる『ソラニン』 は、ある意味特別ではない物語。けれど特別ではない普遍的なものが描かれているからこそ、心に語りかけるものは大きかったりする。ビリーと加藤を演じた桐谷健太と近藤洋一(サンボマスター)も『ソラニン』 が奏でる“つながり”に共鳴した。
「もともと原作マンガを友達の家で読んでいたんですけど、そのときからビリーというキャラクターがとても好きだったんです。友達も原作ファンなので、『なんとしてもビリー役のオーディションに受かりたい!』と、テンション上がりましたね。
もちろん優しい話であることも惹かれた理由のひとつです」。望んで手にした役柄であると桐谷さん。高校のときにバンドでドラムを担当していたもののドラムと向き合ったのは実に10年ぶり。オーディションでのドラム演奏は「顔が叩いているふうに見えたら、イケるかなと思ったんですよね(笑)」